劇団俳優座創立60周年記念公演『足摺岬』

劇団俳優座 4月28日〜5月2日

遥か四国最南端の地にたどり着く、黒潮打ち寄せる急峻の岬、宿命の地に

昭和八年、時代は昭和恐慌の余波いまだおさまらず、暗い世相を反映する事件が続いていた。この年、日本は世界の非難を受けながらも国際連盟を脱退、孤立への道を歩んで行く。多くの人々は長引く不況に喘いでいた。帝大生の間宮は肺の病におかされながら自らの力で生活していた。しかし隣室の少年の自殺、母の死などが重なり絶望の淵に追いこまれる。彼は命を絶つために東京を離れ四国最南の地、清水へと向かった。そこには八十メートルの断崖を擁し、絶えず怒濤が打ち寄せてくる岬があった。投身者は決して姿を見せないと聞いたことのある足摺岬が。間宮は「諸国商人定宿清水屋」と書かれた遍路宿に投宿することになった。死と向き合う間宮はやがて同宿の老遍路、薬売りや宿の主人おちせ、娘の八重らの優しさにふれる。彼らも辛い傷跡を背負っていたが、親身になって励ましてくれるのだった。

見どころ
田宮寅彦の同名短篇の舞台化となり、昭和初期の不況を背景に一人の青年の死の淵にまで追い込まれた魂の再生が描かれています。辿り着いた足摺岬にて運命が変わり行様を、そして生きることの厳しさや素晴らしさ、人々の優しさ、また若者の可能性を感じられることと思います。お陰様で、俳優座稽古場での公演は盛況のうちに幕を下ろすことができました。狭い稽古場では舞台となる“清水屋で観る”ような感じでしたが、シアターXでは“清水屋を観る”ことになるのでしょう。少しまた違った雰囲気をお楽しみ頂けるかと思います。
スタッフ
  原作:田宮虎彦
  脚本:堀江安夫
  演出:袋正
  美術:内山勉
  音楽:古賀義弥
  作詞:宮原芽映
  照明:桜井真澄
  音響:小山田昭
  衣裳:今西春次
舞台監督:戸田剛
  制作:織田華子
     山崎菊雄
キャスト
浜田寅彦
児玉泰次
渡辺聡
西川竜太郎
蔵本康文
来路史圃
斎藤深雪
早野ゆかり
古賀勝恵
若井なおみ
塩川真人
田中雄士
公演日程

2004年4月28日〜5月2日
  28(水) 29(木) 30(金) 1(土) 2(日)
13:30 完売 完売
18:30
※受付開始 各回とも一時間前、開場予定 各回とも30分前
チケット
一般:5,000円
学生:3,500円
(全席指定)

[前売り取り扱い]
劇団俳優座 03-3405-4743
チケットぴあ 0570-02-9988
チケットぴあ(Pコード)03-5237-9966(351-244)
ローソンチケット 0570-00-0403
ローソンチケット(Lコード)0570-06-3003(35339)
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問い合わせ
劇団俳優座
03-3470-2888・03-3405-4743(10:30〜18:30 日・祭日除く)
〒106-0032 東京都港区六本木4-9-2
http://www6.ocn.ne.jp/~haiyuza/
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