劇団ラ・タラスク(2003年12月/ギィ・フォワシィ )
劇団ラ・タラスクはアヴィニョンで二つの劇場を運営しています。夏のフェスティヴァルでおなじみのエタンセル劇場とタラスク小劇場です。アヴィニョンではこの劇場は年間を通してあるわけですから、フェスティヴァルの期間だけの劇場というわけではありません。私もこの劇場のことはよく知っています。ふたつの劇場とも私の作品を上演してくれたことがありますし、毎年、私も観客として常連です。ラ・タラスクの芸術的水準はきわめて高いもので、昨年、エタンセル劇場で上演されたグランベール作『アトリエ』は大成功でした。演出家クロディ・ルモニエが2003年のアヴィニョン演劇祭で、『シカゴ・ブルース』を取り上げてくれたことを、私はたいへん嬉しく思っています。それは素晴らしい上演でした。なにしろキャスティングが素晴らしい。(主要登場人物は二人の女性ですから、とりわけ女優、マリ=ロール・マルミヨとダニエラ・トロットベルジェが素晴らしいのです。)もちろん、男優のジェラール・ブレラも良いです。いずれも才能にあふれ、正確な演技を見せてくれます。アコーディオンと歌を担当するブリュノ・エスカフィの存在も、芝居に詩的なファンタジーを加味するものとなりました。この公演を一言で言えば、誠実さです。この誠実さが作品を際立たせていますし、それは観客のみなさんにも伝わるにちがいありません。
『シカゴ・ブルース』を初めて見たのは忘れもしません、日本です。それが世界初演だったのです。日仏学院で行われた谷正雄さん主催のギィ・フォワシィ・フェスティヴァルにおいてでした。その作品が2004年、再び日本でしかも日本語とフランス語で上演されることになるのです。何という邂逅なのでしょう。作者として悦ばしいかぎりです。
フランス側
<劇団ラ・タラスク>
演出:クロディ・ルモニエ
フランス側
<劇団ラ・タラスク>
マリ=ロール・マルミヨ
ダニエラ・トロットベルジェ
ジェラール・ブレラ
アコーディオン:ブリュノ・エスカフィ
2004年5月26日〜5月30日 | |||||
26(水) | 27(木) | 28(金) | 29(土) | 30(日) | |
14:00 | ○ | ○ | ○ | ||
18:45 | ○ | ○ | ○ | ○ |