『日本の河童』『波止場の風』
第19回 シアターX(カイ)名作劇場 7月13日〜7月18日
日本近・現代秀作短編劇100本シリーズ
日本の河童
やくざな河童が愛国心に目覚め、改心し食糧増産のためにその神通力で、有害動物の駆除や用水路の修復の旅にでる…というなんとも陽気で大らかな喜劇で、終戦後の解放感が伝わってくるようです。
波止場の風
朝鮮半島北部の日本旅館が舞台。生き別れになった娘を探しつつ放浪する男の話。宿泊した旅館主の女房が実の娘だったと知って…という人情劇。
見どころ
シアターX名作劇場では、2000年より「名作劇場サポーターの会」として作品や作家などをテーマに研究会を開催して参りました。今回は『戦時中の移動演劇について』(7月15日マチネ公演終演後)と題して行います。
第二次大戦中は文学、美術、映画、演劇、音楽などすべてが軍事色に染まり、それに反するものは発売、上演禁止や非国民呼ばわりされました。1944年2月に創立した俳優座は(敗戦1年前)、同年8月たった2日2度限りの「俳優座・第一回試演会【移動演劇への試み】」を国民新劇場(旧・築地小劇場)で行ないました。その年に俳優座に入団、以後57年間在籍の後、現在なおフリーでご活躍の女優・中村美代子さんをお招きして、当時の演劇の状況や丸山定夫を中心にした桜隊が広島で原爆死した悲劇など、移動演劇についてお話を伺います。
北條秀司(ほうじょう・ひでじ)
岡本綺堂、長谷川伸に師事。昭和12年、処女作『表彰式前後』で劇作家としてデビュー。新国劇、新派、歌舞伎、舞踊劇など各々の分野に旺盛な筆力で作品を書き続けた。『王将』『京舞』『ぼんぼん』『文楽』等。93年の生涯に上演された創作戯曲は226本。再演を含めると700本を超える。(1902〜1996)
伊藤貞助(いとう・ていすけ)
東洋大学文学科を卒業し博文館に就職。昭和2年「文芸戦線」の編集に携わり、小説、脚本を執筆。小説『砲声』、戯曲『氾濫する堤を切る』『売られる田地』『バルチック艦隊』がある。戦後、戯曲『常磐炭田』『野の呼び聲』『戦列へ』などを執筆。(1901〜1948)
スタッフ
演出:川和孝
美術:石井康博
衣裳:鳥居照子
照明:佐々木睦雄
音響:飯田富夫
舞台監督:島洋三郎
演出助手:小田切璃沙、佐藤大幸
音響オペレーター:小笠原和子
切絵:松尾智昭
協力:シアターX名作劇場裏方塾
写真撮影:中川忠満
助成:平成16年度文化庁芸術団体重点支援事業
後援:(財)日本近代文学館
製作:シアターX
キャスト
「日本の河童」
河童:篠原沙和実
行者:中野順二
村長:宮下弘二
おつる:関塚まいこ
龍造:斎藤勝
馬:佐藤大幸
藤澤健志
「波止場の風」
柴田六平:納谷六朗
臼井五郎治:松尾智昭
半三郎:今村 章
あさ:河崎早春
崔・A:根本明宏
崔・B:村瀬知之
杏芳・A:奥泉愛子
杏芳・B:鶴山知子
運転手:上村隆弘
外交員:日中泰景
公演日程
2004年7月13日〜7月18日 |
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13(火) |
14(水) |
15(木) |
16(金) |
17(土) |
18(日) |
14:00 |
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A |
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19:00 |
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A |
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「波止場の風」はAとBで出演者が異なります。
※15日の公演終了後サポーターの会あり
チケット
前売:3,000円
当日:3,500円
学生:2,000円
(全席自由)
[前売り取り扱い]
電話・fax・メールいずれかで下記問合せ先までご予約の上、ご入金ください。
確認後、チケットを発送いたします。
振込口座 郵便振替 00190-1-536149/加入者名 シアターX
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