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『能祗』『人魂黄表紙』

第20回 シアターX名作劇場 1月11日〜16日

日本近・現代秀作短編劇100本シリーズ

能祗(のうぎ)
 田島淳 作 1920年12月『人間』発表
作者は、古風な人情劇作家でどこまでも性善説信奉者らしく、彼の作品には悪人は一人も登場しない。この出世作でもあり代表的佳品も、物にこだわらない純情で人情に厚い飄々たる能祗(俳諧師)の姿が見事に浮きぼりされている。
大正10年2月女優劇により「能祗と泥棒」として帝国劇場にて初演された。

人魂黄表紙(ひとだまきびょうし)
 高田保 作 1927年6〜7月『演劇新潮』発表
山東京伝の【心学早染草】(1775〜1806年まで江戸で出版された、いわば大人の漫画であり荒唐無稽なナンセンス文学のこと)をヒントに執筆された。
高田独特の風刺で人間精神の弱点をつき、生活感情の機微に触れて楽しませるファルス(笑劇)は、作者の江戸文学への鋭いセンス、洒落っ気があふれている。


田島 淳(たじま・じゅん)
早稲田大学英文科を卒業後、劇作に専念。昭和にはいってから次第に劇作から遠ざかったが、前進座当の劇団の演出に当たる。『能祗』 『夕立』 『月の出るまで』 『拾遣太閤記』などがある。(1898〜1975)
高田 保(たかだ・たもつ)
早稲田大学英文科を卒業し新聞記者として活躍。昭和はじめ、新劇運動に参加。戯曲『天の岩戸』 『公園の午後』などを発表。戦後、東京日々新聞の社友となり随筆、評論を発表し社会、文化、風俗、政治等の広い分野にわたって風刺的健筆をふるった。随筆『プラリひょうたん』、小説『人情馬鹿』などがある。(1895〜1952)

スタッフ
  演出:川和孝
  振付:灰原明彦
  美術:石井康博
  衣裳:鳥居照子
  照明:佐々木睦雄
  音響:飯田富夫
舞台監督:島洋三郎
写真撮影:中川忠満
 切り絵:松尾智昭
キャスト
上村隆弘  奥泉愛子
川口圭子  川田栄
佐藤大幸  下田典子
関塚まいこ 高塚玄
納谷六朗  根本明弘
日中泰景  廣瀬将幸
藤澤健志  藤本至
松尾智昭  宮崎敦吉
宮下弘二  村瀬知之
森富士夫  山口卓哉
公演日程

2005年1月11日〜16日
  11(火) 12(水) 13(木) 14(金) 15(土) 16(日)
14:00
19:00
☆13日の公演終了後サポーターの会あり
※開場は開演30分前
チケット
前売:3,000円
当日:3,500円
学生:2,000円
(全席自由)
問い合わせ
シアターΧ(カイ)
Tel:03-5624-1181
Fax:03-5624-1155
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