シアターΧ能塾
『音楽劇 賢治曼荼羅』
2015年7月4日(土)
賢治とトシの生と死
宮沢賢治作「双子の星」「蜘蛛となめくじと狸」「手紙四」「永訣の朝」「眼にて云う」「原体剣舞連」「注文の多い料理店 序」より
宮沢賢治の最初の童話が「双子の星」と「蜘蛛となめくじと狸」です。 「双子の星」のチュンセとポウセには「信仰をひとつにするたったひとりのみちづれ」である妹のトシとの賢治の関係が投影された宇宙観があり、「蜘蛛となめくじと狸」のなかに溢れる諧謔、風刺、寓意性には、動物も人間も対等の生き物として自然の営みの中で、残酷な生と死の相を余儀なく生きているとの賢治の生物観があります。 処女作には作家のすべてがあるといわれます。 この2作品には賢治の生涯のテーマが刻印されているのです。 この童話を劇として立体化し、賢治とトシの生と死を「永訣の朝」や「眼にて云う」をはじめとする詩と、賢治の年譜とで構成します。 これに土や木や金属のパーカッションを自在に操る橘 政愛と古代の土笛・尺八・能管を吹く設楽瞬山の演奏による賢治作詞作曲の「星めぐりの歌」や「剣舞の歌」をちりばめた音楽劇です。
スタッフ
構成・演出 | : | 笠井賢一 |
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音楽
吹き物 設楽瞬山
打ち物 橘政愛
キャスト
宇佐美雅司 梅澤泰子
大谷ひかる 金澤早苗
本庄由佳 前田恵美子
松井大典 みつかよしあき
宮坂公子 八田部鉄