シアターX オフライン勉強会
『「アンソロ ジー」イスラエル・アッコシアターセンター作品を学ぶ』
2020年11月29日(日)
<参考上映>『アンソロジー』記録映像2000年セッションハウスにて収録
ホロコーストを生き残った母ゼルマがピアノを奏で 語る 詩と私、そして死。
1997 年初演以来、世界中 とくにドイツでも称賛され 、2000 年神楽坂のセッションハウスにて日本初演、2009年シアターΧにて上演。
○岸田今日子さんの批評 (悲劇喜劇2000年8月号 特集=私が興奮したとき)より
ほとんどずっとグランドピアノの前に座って、弾きながら話し続ける女優さんの素晴らしさ。
いろんな国の人が、イスラエルの歌を盗んで行ったと言って、その本当の歌を歌う、ワルツやブルースの上手さ。ユーモア。
後で出て来る息子に、自分の身の上話をさせてピアノで伴奏をつける凄さ。
四十歳の息子を小さな子供として扱って、寝かせつけるお話の声の優しさ。
とにかく始めから終わりまで圧倒され続けて、久しぶりに本当の興奮を味わった。
これは、イスラエルの人でなければできない芝居だ。
日本人が、日本の問題を扱って、こんなに美しく 恐ろしく 悲しい、しかもユーモアに満ちた舞台を作ることが出来るだろうか。
でも、作らなければいけないのではないだろうか。