喜多直毅

『Tokyo No Way Out』

2024年828日(水)

喜多直毅クアルテットコンサート


沈黙と咆哮の音楽ドラマ

出口無き風景に流れるラフバイ、眠りを妨げるノイズ、夜の鉄路に響く発音…、都市の葛藤を集積した音楽。


 

泥をよけずに踏み固めるかのごとき直截さは、聴き手がふだん目を背けている深層心理を抉り出す。とりわけヴァイオリンを中心に、個々の楽器は前衛的な奏法を随所で前面に出すが、立ち現れる音はどれも本質を突く。感情の襞に真っ向から突き刺さる。ひとつの擦弦が、打鍵が、ピッツィカートが、刻々と意識の深化を誘発し、あたかも落下する砂時計の砂を直視するような臨場感。一音が含みもつ情景の多様さ―楽器の属性を飄々と飛び越え、自在に混ざり合いクラッシュしては、多面的に動く。トゥッティでのスタミナは驚異的だ。
JazzTokyo #1196 「喜多直毅クァルテット/沈黙と咆哮の音楽ドラマ」文章:伏谷佳代


出演

喜多直毅クアルテット
 喜多直毅(作曲・ヴァイオリン)
 北村聡(バンドネオン)
 三枝伸太郎(ピアノ)
 田辺和弘(コントラバス)

喜多直毅クアルテット

2011年、ヴァイオリニスト喜多直毅によって結成された四重奏団。演奏される楽曲は全て喜多のオリジナル作品であり、その出自とも言うべきアルゼンチンタンゴからフリージャズ、即興演奏、現代音楽まで、様々な要素を呑み込んで再構築された、比類なき音楽である。濃厚な旋律と共に“間”の感覚を併せ持った彼らの音楽は、その深い精神性を高く評価されている。
4人のメンバーはそれぞれの楽器における国内屈指のタンゴ奏者と目されつつ、卓越した実力により、ジャンルを超えてシーンの最先端で活躍している。この4人においてこそ実現する超絶なる表現が、聴衆の気魂を揺さぶり“ドゥエンデ(Duende)”を呼び醒ます。


公演日程

2024年8月28日(水)19:30

※開場は開演30分前。

チケット

前売:4,500円
当日:5,000円
(全席自由)

[チケット申込]
喜多直毅
メールタイトルは「喜多カル8月」、メール本文に「代表者氏名、人数、連絡先電話番号」を必ずご記入の上、お申し込みください。

問い合わせ

喜多直毅
Eメール:violin@nkita.net

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