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『かもめのジョナサン』3月23日〜25日Χレパートリー劇場 第3回公演
私はただ飛ぶのがすきなんだ、たぶん。
『かもめのジョナサン』原作者のリチャード・バックについて
時代を先取りしたスピリチュアル・リーダー。空軍のパイロットをした後、職を転々とする。
1970年に発表した代表作『かもめのジョナサン』は、世界的に空前のベストセラーとなり、それまで『風と共に去りぬ』が打ち立てた記録を次々と塗り替えた。
飛行機をこよなく愛し、人にとっての真理を追い求め続ける姿は、かもめの《ジョナサン》とオーバーラップする。
Χカイレパートリー劇場の第1回作品は『かもめのジョナサン』。昨年11月、今年1月、そして今回の3月と、レパートリー・システムでの上演を続けている。
スタッフ
キャスト
佐藤学二
中嶋幸雄 壱岐照美 公演日程
チケット問い合わせレパートリー・システムの衝撃
はじめてロシアの地に降り立ち、サンクトペテルブルグ市の演劇情報誌を手に取ったわたしは、我が目を疑った。たて方向には市内30余りの劇場名、よこ方向には二週間の日付。そして、それぞれの劇場が「木曜日は『ハムレット』、金曜日は『桜の園』、土曜の昼は『ゴドーを待ちながら』」などと演目を並べている。
「これは一体・・・!?」
正に衝撃だった。そして、ロシア演劇のレベルの高さを支えているのは、このレパートリー・システムなのだと直感したのだ。
ロシアをはじめ、欧州の劇場はレパートリー・システムである。劇場には専属の俳優やスタッフがいて、10以上の演目を持ち、それらが文字通り「常に日替わりで上演可能」だ。
レパートリー・システムの本質を一言で表せば、『演劇とは、その場限りのものではない』ということだ。一つの演目は、月に一度のペースで数年間上演され続ける。つまり「いつでもそこにある」という感覚。演劇に対する認識の違いである。
俳優にとっては、繰り返し演じることで役を深められる。ロシアなどの俳優が素晴らしい、とよく言われるが、それも当然かもしれない。4年間演劇大学で厳しい俳優訓練を受けたあと、毎日のように違う演目で舞台に立ち続けているのだ。
ともあれ、わたしの原点はあのときの衝撃にある。Χ(カイ)レパートリー劇場では、レパートリー・システム実現のために活動中である。
西村洋一(演出) |